操作性の統一が図られたiPad miniのユーザインターフェイス
- 2012.11.23
iPad miniを手にするまでは第三世代iPadの重さは気にならなかったのだが、いざ実際にiPad miniを持ち歩くようになるとこの軽さは実に快適。計算上は第三世代iPadの半分以下なので取り扱いがしやすく、となると相対的にiPadの重さが気になってしまうのだ。2013年に新しいiPadが登場するのかどうか分からないが、第五世代のiPadがより軽量化を目指してくることは間違いない。もしこれでiPad miniにRetinaディスプレイが搭載されたのならば、iPadの市場を喰ってしまうのではないのかと思うほどに魅力的だ。
さてそのiPad miniだが、個人的に気に入っているのはiPhone,iPad,iPad miniにおいては操作性の統一が図られていることだ。どの端末を操作しているときでも判断に迷うことが殆どないために初めて手にした機種であってもそれなりに操作することが可能。いわゆるアップル体験をすべての端末においてシームレスに提供することを最大の目的としてiOSが稼働しているのだ。
このあたりがカスタマイズ大好きのAndroid派から見れば押しつけられているようで敬遠したくなる箇所なのだろうが、デジタル機器操作に慣れていない人が多数派を占める現況ではむしろこの方が扱いやすい。Macintosh OSからのフィードバックを最大限に生かしたモバイル機器用のOSとして一つの完成形であり、高く評価したい部分である。
iPad miniが登場する前、その解像度を巡ってはいろいろな意見がネット上で交わされていた。iPadとは別の解像度を採用する、いやiPadと同じ比率だろうと。で、いざ実際にフタを開けてみるとiPadアプリがそのまま即座に稼働出来るように縦横比は全くいじくらなかった。解像度が乱立気味のAndroidスマートフォンとはまさに対照的と言っていいだろう。想像するにアップルが嫌ったのは解像度の乱立から発生するアプリ開発者の負担よりも、ユーザーインターフェイスが統一されないことによる操作性の低下なのかもしれない。
Androidタブレットに搭載されているアプリを見ると、スマートフォンの画面に最適化されたアプリをそのまま拡大しているがゆえにせっかくの大画面を活用出来ていないアプリが少なからずあるのだ。どちらがいいとか悪いとかではなく、やはり一端末で一解像度を厳守しているiPadの方が扱いやすく、分かりやすいのは自明の理。その意味で新鮮味はやや劣るかもしれないが、使い勝手を最優先に考えたiPad miniの仕様には好感が持てる。これで次期iPad miniにRetinaディスプレイが搭載されれば文句なしの端末となるような気がする。