アマゾンKindleストアがついにオープンしたが

  • 2012.10.28
By Black and Blue

10月29日にはGoogle Nexus 10が発表され、そして11月2日にはいよいよiPad
miniが発売される。Google,Apple,Microsoft,そしてAmazonを取り巻く環境はまさに熾烈そのもの。見ている側からすると、各社が満を持して発売する新製品が続々と登場するだけに豪華絢爛で楽しいが、個人的にかなり期待しているのが、アマゾンKindle Fire HD。端末にも注目はしているのだが、アマゾンCEOジェフ・ベゾスによると『端末を買うときにではなく、使うときに稼ぐ』らしい。

確かに一番高いKindle Fire HDでさえ15,800円と大盤振る舞いしているだけに、その発言に嘘はないと思えるが、となると気になるのは肝心のKindleサービスの内容だ。チラッとネットを巡回していると、思ったほどに電子書籍の価格が安くないという書き込みが散見され、せっかくの黒舟襲来がその役割を果たしていないことになる。

●緊急調査!Amazonの電子書籍サイト「Kindleストア」の充実度

国内の電子書籍には、基本的にストアよっての価格差というものが「Kindleストア」の登場まで存在しなかった。これは、紙の本にある再販制度に慣習的に従ったものだ。しかし、「Kindleストア」の書籍データの中には、明らかに他社よりも安いものがある。「Kindlesストア」での価格は、出版元が定めている場合と、Amazonが独自に価格を付けている場合とがある。大まかな傾向として、Amazonが価格を付けているものは安めで、なおかつ、シリーズものの1巻をバーゲンプライスにするといった戦略的な値段を付けている場合もみられる。なかには、電子書籍版のほうが高い場合もあるが、これはAmazon側ではなく、出版元の意向によるものである。

●「Kindleストア」オープン 紙の本より「○%オフ」の“Kindle価格”表示 アプリ日本語版も公開

書籍ごとの販売ページには、電子書籍の価格を「Kindle価格」として表示。同じ本の紙版の価格と比べて何%オフかを確認できる。紙版の新品価格、Amazonマーケットプレイスの中古価格と比べられる表も備えた。紙の書籍を検索した場合も同表が表示され、Kindle版との価格を比べられる。大手出版社のコミックスや書籍は、Kindle版の価格に、「出版社により設定された価格です」と書かれているものが多く、出版社が価格決定権を握っている本が多いようだ。



自分でも調べてみて分かったのは思ったほどに安くないということだ。毎年のように電子書籍元年という言葉が喧伝され、ごくごく普通の人が電子書籍に期待しているのは価格だと思うのだが、それが一向に反映されていないような気がするのだ。コンテンツの数については時間が経過すれば自然と解消する問題だと思っているので、現状の蔵書数5万冊に特に不満はないが、アマゾンならではの価格破壊が全然見られない。

第1巻の無料配布といったありふれたサービスではなく、毎月定額2000円で何冊まで購入可能とか、12月31日までは50%OFF、発売後2か月経過した雑誌は70%OFFなどの他社には見られないサービスをぜひとも展開して欲しいものだ。普及価格帯のKindle Paperwhiteは2012年11月19日発売にも関わらず、公式サイトを今見たら2013年1月6日の出荷になるとのこと。相当数のバックオーダーを抱えているものと推察されるが、多くの人が期待しているのは価格値下げだろう。