端末だけでも発売して欲しいKindle Fire HD
- 2012.09.08
いまアマゾンのトップページを見ても『Kindle近日』と掲示されているが、確かこの広告は6月末ぐらいから表示されている。ということは『出る出る詐欺』に近いものを感じてしまうが、もうそろそろいい加減に発売してほしいものだと思っていたら、昨日新型のKindle Fireが発表された。個人的に注目したいのは何といってもKindle Fire HD 7インチ&8.9インチ。
●Amazon Kindle Fire HD 7インチ 1280×800ピクセル(254ppi) 199ドル(約16000円) ●Amazon Kindle Fire HD 8.9インチ 1920×1200ピクセル(254ppi) 299ドル(約24000円) ●アップル 新しいiPad 9.7インチ 2048×1536(264ppi) 42800円 |
あの美しいRetinaディスプレイ搭載の新しいiPadとほぼ同等の解像度を誇りながらも、問題はその価格。日本での発売は未定なので比較することは出来ないが、米国販売価格で計算すると上記のように9インチモデルで約24000円。ちなみに米国と日本のアップルストアの価格を比較すれば分かるが、アップルの場合1ドル=85円で計算すると、日米で販売されている商品価格がだいたい同じになるらしい。その計算からするとKindle Fire HDはもう少し高く、約25500円前後となりそうだが、それにしてもこの価格は安すぎる。
アマゾンもグーグルも端末そのもので利益をあげるのではなく、コンテンツで収益を上げる仕組みなのは分かるが、ここまで抑えた価格で販売するとなると、これはもうハードはカタログ・パンフレットと同じで無料で配るものという感覚なのだろう。
2012年09月02日に掲載した『iPad mini とGoogle Nexus 7の価格』ではGoogle Nexus7の価格を調査したが、こうなってくると完全にiPad mini,Google Nexus7,Kindle Fire HDの三つ巴の戦いになり、日本製品が介在する余地は全く無くなるような気がしてきた。
黒船アマゾン襲来と宣伝されてからだいぶ月日が経過しているが、一向にアマゾンによる電子書籍が開始されないのは、業界内での価格合意がなされないからだと聞くが、こうなってきたら電子書籍サービスよりも端末そのものを発売して欲しくなってきた。なぜならこの解像度と価格ならば充分にモバイル電子機器として扱うことが可能だからだ。
ITmediaによるとKindle Fire HD7インチは9月14日から出荷開始。となると米国アマゾンが日本にKindle Fire HD7インチを直送してくれるのかどうかは知らないが、おそらくあの手この手を駆使しながら数多くのマニアがKindle Fire HD7インチを米国から取り寄せるのだろう。個人的には不具合発生時の応対が面倒なので海外から取り寄せてまで購入しようとは思わないが、Kindle Fire HD 7インチ 約16000円ならば買いという意見は充分に理解出来る。
●Kindle Fire HD 4G LTE版は499ドル、年間50ドルのデータ通信プランを用意
9月13日(木曜日)にはいよいよ新型iPhone5が発表になるという。同時にiPad miniも発表されるのかどうかは分からないが、タブレット市場もこれからますます競争が激しくなってくる。