Google Nexus 10の気になるところ
- 2012.11.04
10インチタブレット市場はiPadの独壇場で、iPad対その他大勢の様相を呈しているが、つい先日GoogleよりNexus 10が発表された。Nexus 7が16GB/19,800円という衝撃的な価格で販売されたことから、その兄貴分にあたるNexus10もひょっとしたら3万円前後の価格で販売されるのではとの噂が絶えなかったが、結局は36,800円という無難な価格。とはいえ、第四世代iPadの価格42,800円と比較すると6000円安く、この差額をどう判断するのかが購入時のポイントとなる。価格重視となればNexus 10、完成度重視ならば第4世代iPadとなるが、1万円以上の価格差があれば当然Nexus 10となるのだろうが、6000円だと微妙なところといった感じがする。
●2012年Q2の世界タブレット市場、「iPad」のシェアが過去最高の68%に
米Strategy Analyticsが現地時間2012年7月25日に公表したタブレット端末に関する市場調査によると、同年第2四半期(4~6月)の世界出荷台数は1年前の1490万台から67%増加し、2490万台に達した。世界経済の先行き不透明感が広がる中、消費者や企業市場、教育機関におけるタブレット端末の需要は堅調に推移しているという。このうち米Appleが同期間に1700万台のiPadを出荷しており、同社のシェアは前年同期の62%から68%に上昇した。iPadのシェアは2010年第3四半期以来、最高水準に達した。
●amsung製10インチタブレット「Nexus 10」
うわさ通りメーカーは韓国Samsung Electronics。10.055インチのディスプレイは2560×1600ピクセル(300ppi)で“地球一高解像度のタブレット”としている。米AppleのiPadのRetinaディスプレイは2048×1536ピクセルの264ppiだ。
第三世代iPadは2012年3月16日発売なので半年も経過すれば、いずれ他社からより高解像度のディスプレイが登場するのではと思っていたが、iPadのRetinaディスプレイの解像度264ppiを遙かに上回る300ppiとは驚きだ。肉眼でその差を実感できるのかどうかは不明だが、Nexus 7,Nexus 10と矢継ぎ早にアップル対抗製品を発売する以上、やはり数字の上でも上回ることが重要なのだろう。
個人的には3万円前後であれば購入に傾いていたのだが、今現在は様子見。当然のことながら実機に触れたわけでもないので写真から判断するだけだが、デザインが少々野暮ったい気がするのだ。Gigazineに歴代のiPadを並べた写真が掲載されているのだが、iPadの質感はかなり高い。価格を抑えるためには仕方のない側面もあるのだろうが、こればっかりは実際に製品を見てみないと分からないのだろう。
●初代からminiまで「iPad」シリーズの進化と真価がよく分かる歴代モデル全部並べてみたよレビュー
そして一番気になるのはこの高解像度に最適化されたアプリがどれぐらいあるのだろうということだ。アップルはユーザに最適なインターフェイスを提供するという信念の元に、端末の解像度を統一するという方針を貫いている。なのでiPad miniでも第4世代iPadでも同じアプリが違和感なく使用できるのだが、Android端末のように複数の解像度を採用していると、スマートフォン用に開発されたアプリをそのままタブレットに流用した場合、タブレットの高解像度を活用したユーザインターフェイスにならないことが多いのだ。が、Nexus 4,Nexus 7,Nexus 10の商品構成は、まさにiPhone,mini,iPadとぶつかるだけにこれからが楽しみ。来年の今頃はもっと価格が下がっているのかもしれない。