いよいよEURO2012が始まった
- 2012.06.09
シャビ、シャビアロンソ、イニエスタ、シルバ、セスク、ブスケッツ、マタ、カルソラと中盤はまさに世界屈指のメンバー構成なのは誰しもが認めるところだと思うが、ビジャとプジョルの欠場はあまりにも痛すぎるように感じてしまう。もし負傷欠場が無く、両選手共に出場することが可能であったならば、スペインは優勝候補筆頭、EURO2008、World Cup2010に続く三大会連続優勝も射程圏内だったと考えているが、今回だけはドイツに傾く可能性は充分にある。と思ってブックメーカーを見ていたら、優勝予想の一番人気はスペインだった。
●ユーロ2012優勝予想の1番人気はスペイン…英大手ブックメーカーが発表
6月8日(金)13時10分配信
8日に開幕するユーロ2012の最新優勝国オッズをイギリスの大手ブックメーカー『William Hill』が発表した。最も人気が高いのは、2010年南アフリカ・ワールドカップも制した前回王者のスペインでオッズは3.75倍。以下2位はドイツ(4倍)、3位はオランダ(7倍)となっており、ここまでが10倍以下のオッズとなっている。その他では、4位にフランス(11倍)、5位にイングランド(13倍)、6位にイタリア(15倍)と続いており、開催国のウクライナとポーランドはともに51倍で9位タイ。最もオッズが高いのは、デンマークの101倍となっている。また、得点王予想では、マリオ・ゴメス(ドイツ)がトップとなっており、クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)、ミロスラフ・クローゼ(ドイツ)らが続いている。
両国の力が拮抗しているとき、そして修羅場になればなるほど局面を打開するのは個の力と経験値。最終的に勝敗を決するのは、戦術よりも卓越した技量を持つ個の力のような気がしてならないが、その意味でビジャとプジョルを欠くスペインは、将棋で言えば飛車角落ちに近いものがあるのかもしれない。もちろんジョレンテやラモスも優秀な選手であることは分かるのだが、大舞台で本領を発揮しスペインを牽引したビジャの卓越した得点能力や、気合いの入ったのヘディングシュートを見せつけ、仲間を鼓舞するプジョルの躍動感溢れる魂のプレイを見ていると、少々小粒。本来ならば居るべき選手が居ないのは本当に残念だが、となると期待したいのがトーレスだ。
かつての輝きは今いずこを如実に感じるが、本来持っているポテンシャルをそのまま発揮してくれればビジャの代替は普通に務まるだけに、監督としては連れて行かざるを得なかったのだろう。チャンピオンズリーグのトーナメントでトーレスのプレイは見ていたが、得点場面はあったものの全般的には今ひとつ。グループリーグ突破ぐらいは安泰だろうが、そこから先の戦いになるとやっぱり期待値込みで見てしまう。
そして戦力が確実にアップしているのがドイツ。シュバインシュタイガー、エジル、ミュラー、ポドルスキー、ケディラで構成する中盤は息をつかせぬ速攻を見せるだけに、パス主体で構成するスペインとは実に対照的だ。成長著しいマリオゴメスとエジルとの組み合わせは見たことがないために、こちらも楽しめそう。個人的にはスペイン対ドイツの決勝戦に期待したいが、やはり侮ることが出来ないのがオランダ。今晩はオランダ対デンマーク、ドイツ対ポルトガルの好カードがあるだけに楽しめそうだ。特に窮鼠猫を噛むではないが、デンマークの戦い方に注目したい。
今回のグループ分けで日本代表がもし出場していたと仮定すると、グループB&Cは敗退確実、グループDは一縷の望みあり、グループAは最も突破の可能性の高いグループだと思っているが、なのでさてグループAの試合、ポーランド対ギリシャ、ロシア対チェコだったのでまだ見ていない。