ソニーとシャープの電子書籍端末の感想

  • 2010.12.18
By Black and Blue

たまたま立ち寄った家電量販店にソニーとシャープの電子書籍端末が置いてあったので、早速触ってみた。まずはソニーから。

5インチ版のポケットエディションは19,800円と手頃な価格帯。場合によっては購入してもいいかなと思っていたのだが、手にしたときの印象はちょっと安っぽかった。iPod touch8GBの20,900円と比較すると、対象分野は異なるかもしれないけれど、金額的にはほぼ同じ。初物のソニーReaderと世界中で売れまくっているiPod touchでは量産効果が異なるのかもしれないが、それにしてもこの質感はと思ってしまう。出来ればもう一段高めて欲しいものと思ってページをめくると、めくるたびに画面が一瞬白黒反転してしまい、真っ黒になってしまう。最初は壊れているのかと思ったぐらいだが、後で調べてみるとこれはどうやら仕様らしい。

このあたりで興ざめしてしまい、あまり触る気になれなくなってしまったが、書籍購入は必ずPC経由で行うなど使用上の制約もある。この時期に発売されるモバイル端末で無線LAN非搭載というのはどうにも使い勝手の面が悪いと思ってしまう。

続いてシャープのガラパゴス。5.5インチのモバイルモデルと10.8インチのホームモデルがあるが、すでにiPadを持っているので、気になるのは5.5インチ版。前回記事で書いたように果たしてiPad並みにさくさくと快適に画面が反応してくれるのかどうかだったが、結論から書くとどうも今ひとつ。ページ送りはきちんと反応してくれるのだが、画面の拡大縮小などの点でほんの僅かだが反応の遅れを感じてしまうのだ。iPadを持っていなくて初めて電子書籍端末に触れるのだったら、これでも気にならないのかもしれないが、iPadと比較すると確実に一段落ちる。同じ事は10.8インチ版にも言えて、物差しをiPadにしてしまうと少々物足りない面があるのは事実だ。

9.7インチiPad16GB 48,800円に対してガラパゴス10.8インチ54,800円、5.5インチ39,800円は少々割高に感じる。ソフトウェアの充実も大事なことだが、ことハードウェアに関して判断する限り、ガラパゴスがiPadを超える部分はないように思われる。5.5インチ25,000円だったら購入したかもしれないが、ソニーReaderにしろシャープガラパゴスにしろ初物の出来は良くなかったということだ。新しもの好きですぐにでも電子書籍端末を楽しみたい方は購入してもそれなりに楽しめるのかもしれないが、ある程度の完成度を望む人は見送りが正解かもしれない。

シャープガラパゴスで感心したのは、XMDF規格のせいなのか、画面を拡大縮小すると現状の画面の大きさに自動的に文字配列をし直してくれること。なのでページ送りがとてもしやすいのだ。このあたりiPadには見られない特徴だと思うので、次回製品はもっとこの点を強調して欲しいもの。もう少し安くなったら買いか、それとも次回まで待つか、微妙なところになってきている。

関連記事

●2010年12月12日 次期iPadの噂が聞こえてきた
●2010年12月11日 シャープガラパゴスの気になる点
●2010年11月27日 iPadのAirPlayが面白い
●2010年11月23日 iPhone&iPadで操作が可能なAppleTV
●2010年11月21日 英国アマゾン購入がiTunesより安い
●2010年11月20日 Apple TVの使用感
●2010年11月14日 Apple TVを購入
●2010年11月13日 iTunes Storeでトイストーリーをダウンロード
●2010年10月23日 MacBook Air11インチの魅力