有楽町マリオンの東芝LED広告"10年カレンダー"

  • 2011.08.18
By Black and Blue









銀座経済新聞を読んでいたら、東芝のLED電球の広告『10年カレンダー』のアイディアと表現手法が素晴らしいと書かれていた。掲載された写真を見ても小さくて、今ひとつピンとこない。であるのならば直接見に行った方が手っ取り早いと思って久方ぶりに有楽町マリオンを訪れてみた。

2010年12月25日に西武有楽町店は閉店、今秋よりJR東日本系のファッションビル・ルミネが入居するらしいが、となるとただいま内装工事の真っ最中。休日にも関わらず人影が少ないのが気になったが、それでも中央通路は表通りの晴海通りからJR有楽町駅に抜ける通路となっているためか、ひっきりなしに人が通る。

その中央通路の片側全面を使って掲示されている広告だけに迫力は満点だった。左端に初めてLED電球を取り付けた影絵が描かれ、右端には十年後に寿命となったLED電球を家族と共に入れ替える影絵が掲示される。

そして左右両端の影絵に挟み込まれるかのように10年分のカレンダーが並べられるのだが、その暦の一枚一枚、同じ構図はないという実に丁寧に作り込まれた作品だ。家族模様が織りなす日常生活のさりげない一コマを全面白黒二色の対比で演出するというとても大胆な広告であるものの、暗さは全く感じさせない。それにしても10年間交換無しで灯し続けるとは、よほどの自信作なのだろうと思った。


有楽町マリオンに東芝広告「10年カレンダー」-カンヌライオンズ金賞受賞

有楽町マリオン(千代田区有楽町2)1階中央通路に8月1日より、「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」(旧カンヌ国際映画祭)で金賞を受賞した東芝LED電球の広告「10年カレンダー」が掲出されている。

「10年カレンダー」は、LED電球の約10年という長寿命を訴求テーマに電通(港区)が手掛けたポスター広告。ある男性がダイニングの明かりをLED電球に付け替えた日から新しいLED電球に交換するまでの10年・3653日を、カレンダー形式で表現する。カレンダーには、独身時代、新婚時代、子どもの誕生など変化していく日常の風景を窓越しのシルエット画像で表現。画像はモデルによる実写で、全て異なるシーンで構成した3653日分を約3日間かけて撮影。男性が迎える10年の変化を目で追う楽しさを演出したという。

「広告業界のワールドカップ」とも呼ばれるカンヌライオンズは、毎年6月下旬に仏カンヌ市で行われる。審査は全13部門のカテゴリーに分かれ、10年カレンダーは10年分のカレンダーというアイデアと表現手法が評価され、2011年の「アウトドア部門」で金賞を受賞した。

広告は昨年3月、東急線自由が丘駅、東京メトロ明治神宮前駅に掲出した。受賞を受け、今回は「ルミネ有楽町店」が今年10月のオープンへ向けて工事を進めるマリオン中央通路側へ掲出。カレンダーは工事現場の仮囲いを覆う高さ約4メートル、幅約28メートルの大型サイズで、通路には足を止めて眺めたり、特定の日を探したりする会社員などの姿が見られる。掲出は8月19日まで。


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